Dye Deep Violet

「オレンジの汁を目に入れてみたらすげー痛かったんですけど、なんでですか?」「 なるほどォ!するどい質問だねェ藍沢君 よし教えてあげよう 世の中にあるものはたいがい、目に入れたら痛い」

a chemistry experiment

新しい創作のお話です。

早く話考えなきゃと思って急いだのでひどいです。

そして短い。序章にしても内容がおかしい。

 

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闇に浮かび上がった巨大なビーカーから不気味な光が漏れ、収容されているものが人型であることを認識できる。放たれるアイスブルーの光はぞっとする程に冷たく、おもむろに近付くと仄暗い室の中に幾らか目が通り、静かに両の掌を見つめた。

 

………

 

しばらくして違和感を覚え、左手を裏返すと、手首に焼き付けられた小さな文字が目に入った。

 

【▶sensations No.101◀】

 

しかし、この黴臭い薄暗さでは視覚もままならない。特に文字の意味を考えることはせず、とりわけ気に留めるわけでもなかった。重く胸に溜まった息をゆっくりと吐き出し、右手の中指と人差し指を揃えるとそれを鼻の付け根に当てる。

 

………ああ、

 

何かに気付いたように自嘲を口元に貼り付け、振り返る。音はない。ひたひたと硬い床を踏締めて行くと、にわかに感じた足裏の生温さに眉根を寄せる。気持ちが悪い。しかし気にせずに歩を進める。唯一の光源であるビーカーから離れてゆく。自らの影を落とした先に手を伸ばし、親指と人差し指でつまみ上げると再びビーカーへ向かう。

先程よりは良好な視界に目を細め、青白く輝く強化ガラスに両の手を伸ばす。

ゆっくりと、見上げた先の人型は何よりも白く、しなやかで、美しかった。

 

今、助けるから

 

愛しげに囁く少年の頬を伝うものは温かく、また冷たかった。

少年が確信を持った様子で、ビーカーの底に繋がるレバーのひとつに手を掛けたその瞬間、彼のすぐ背後で爆発音がした……。

 

 

***

 

 

額に冷たさを感じ、目を覚ます。

「おはよう。大丈夫?」

返事もそこそこに上体を起こすと、額の濡れタオルが胸に落ちた。

「もうお昼になるよ。君が寝坊だなんて、珍しいね」

めまいがして、掌で静かに眉間を押さえる。また変な夢を見てしまったらしい。

少し目が覚めてきて、部屋に五人の部下が揃っていることに気がつく。

「わぁ、やっと起きた!起きた!よかった!」

「遅かったな…」

「よっ、俺ら先食っちまったけどメシ食う?昨日の残りだけど。ジャックカレー」

「あ、おはよう、バックル…みかんあげるね」

全く、主人の部屋だというのに各自思い思いに過ごしていたらしく、お気に入りのローテーブルにはみかんの皮があっちこっちに散らばっていた。

「……………………私のみかんも、取っておけ…」

主人は呆れ果て、疲れ果て、こう声を掛けるのが精一杯だった。