Dye Deep Violet

「オレンジの汁を目に入れてみたらすげー痛かったんですけど、なんでですか?」「 なるほどォ!するどい質問だねェ藍沢君 よし教えてあげよう 世の中にあるものはたいがい、目に入れたら痛い」

an everyday occurrence

そういえばデルポイ書いてやろうと思って書きました。

どんどん癒し系になっていくポイポイ(笑)

 

健全ですが一応続きを読むからどうぞ↓

 

 

日が沈み始めた夕方、赤く染まる町には人気もない。

おつかいを頼まれた吸血鬼はエコバッグを手に、意気揚々とアスファルト舗装の施された歩道を踏み締めていた。

目的の八百屋に差し掛かり、店の前を少々通り過ぎた地点でようやく足を止め、後退すると首を右に捻って店を覗き込む。

 

手を挙げながら軽く声を掛けると、それに気付いた店主は顔を綻ばせる。

「またおつかい?偉いねぇ」

まるで小さな子供を相手にするようなとても穏やかな声色で、店主は言葉を返す。

「うむ」

常連である吸血鬼は満足げに、にんまりと笑みを浮かべた。

 

 

***

 

 

「ポイポイ、牛乳忘れたでしょ」

アイニックはベッドに腰掛け、頭に包帯をぐるぐる巻きながら、デルポイの手にある荷物を一瞥する事もなく淡々と呟いた。

「あ」

その言葉に図星を指されたのであろう、間の抜けた声が上がった。

「ポイポイがおつかいから帰って来て上機嫌な時は、大抵八百屋に長居した時で、大抵スーパーに行き忘れている」

まだ玄関に突っ立ったままのデルポイを訝しげに見つめながら、エイドくんもまた淡々と推論を述べる。

「お」

返す言葉もなく、また別段自身の失態に失望することもなく、デルポイは友人らの見事な推理にただただ驚いていた。

「ジャックに頼んどこう」

そしてアイニックは猫ステッカーや猫シールで覆い尽くされた、既に愛らしいを通り越して禍々しいガラケーを取り出し、ぱちっと小気味のいい音を立てて開くと、いつものようにメール画面を呼び出した。